昨日は久しぶりに太陽が我々を牛耳り、快晴。また台風の影が見え隠れしている性か、風が冷たい。なんだこれ。なんでこんな日に限ってビルに閉じこもり、朝も昼も夜もわからぬまま、1日を終えるのだ。その思いを伝えるべく、既に帰りの電車に乗っている立花妹を"奢る"という人間の中では最高峰の誘い言葉とやらを遣い、呼び戻す。早い。そんな我々が向かったのは、しゃぶしゃぶ。こんな晴れた日はしゃぶしゃぶしかないよな、どう考えても誰が考えてもそうだよな、うん。
店内は既にたくさんの人で溢れかえっており、やはりそうか、と心の中で静かに確信しながら注文。今日は体に健康な日にしよう、普段労れんぶん、今日は最高の夜にしよう、そうして頼んだのが、蒙古炎鍋と、コラーゲンゆず。登場である。
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割と行けそうだね、美味しそう!と野菜や肉らを放り込み、食す。辛い。一瞬食べたのか気付かないくらい辛い。嘘だろ、と思ってもう一口食べる。むせる。ここで我々は気付く。わたくしども、辛いの苦手ではないですか...
悲しみだった。いやいやせっかく頼んだし、戦おう、この鍋と、自分自身と。互いに助け合い、お茶をがぶ飲みし、食す。隣のゆずコラーゲン美味しいよ。そして最大の強敵、豆腐。やつら辛み成分をたっぷり蓄え、尚且つ激熱というかなり攻撃的な武器を兼ね備えていやがる。先に立花食す。あまりの熱さと辛さに死亡。立花妹、豆腐を粉々に砕いて食す。辛さに死亡。なんとか先に入れた食材は消費し終わったが、我々へのダメージは大きかった。だがしかし、なんだろう、この全てを乗り越えたような清々しさは。そうか、この店の、この鍋はそういった我々の日頃の不満や溜まった疲れを共に燃やしてくれるものだったのだな、ただものすごく唇が痛いけれど。こうして我らの平日は終わっていった。
腹痛と共に。
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